「アボガド」とつい濁してしまいますが、正しくは「アボカド」です。
そんな勘違いと小ネタもあるアボカドですが、
アボカドには美容にいい栄養がたくさん含まれており、美容と健康のために食べているという人もいるでしょう。
そこでアボカドを買ってみたところ、切ったら断面に黒い筋や点が……。
これってカビ? 腐ってる? 食べても大丈夫?
不安ですよね。そこで、この黒い筋や点の正体や、予防方法などを調べてみました!
黒い筋や点の正体は酸化した維管束!
維管束とは、植物における血管のようなものです。
全身に栄養素を送る役目のある管(維管)の束のことです。
アボカドの中心には大きな種があります。
この大きな種に栄養を集めるため、果肉の部分には太い維管束がたくさん集まっています。
人間でも心臓の周りは大きな血管がありますよね? それと同じです。
そしてこの維管束には栄養素であるミネラルやポリフェノールなどが流れています。
しかしアボカドの果実が収穫されてしまうと、枝から果肉、種へと栄養の行く道が止まってしまいます。
そうすると栄養の流れが停滞し、果肉の中でミネラルやポリフェノールが徐々に酸化していきます。
ミネラルやポリフェノールは参加すると黒っぽくなる性質があるため、
ミネラルやポリフェノールが多い果物であるアボカドの維管束は真っ黒になってしまうわけです。
筋は維管束にそって切った部分、点は維管束の断面としてあらわれます。
食べても大丈夫?
酸化しているだけなので、腐っているわけではありません。
見た目が悪いので腐っているように感じますが、食べても大丈夫です。
むしろ、酸化して真っ黒になるくらいのミネラルやポリフェノールが含まれていたんだとポジティブに考えましょう!
腐っているアボカドは果肉全体が黒くなって、ガスのような異臭がします。
また果肉と皮の間にカビが生えることもあります。
こうなっていると食べちゃダメです! 素直に捨てましょう!
果肉が緑色で黒い筋や点があるか、果肉全体が黒くなっているかで見比べましょう。
アボカドに黒い筋や点ができないようにする保存方法!
酸化は遅くさせることはできますが、完全に止めることはできません。
一番の方法は買ってからすぐに食べることです。
皮が緑色のものはまだ追熟が必要ですが、濃い茶色に変わっているものは完熟のサインです。
完熟したらあとはどんどん酸化していきますので、そうなる前にササッと食べてしまいましょう。
とはいえ、買い物や食事のメニューの都合で買ったその日に食べるというのも難しいですし、
買ったものを追熟させてから食べたいという場合もあるでしょう。
そういう時は、以下で紹介する保存方法で保管しましょう!
追熟させるなら常温で、追熟させないなら冷蔵庫で!
追熟させるかさせないかで保存方法も変わってきます。
追熟させるなら、18度~24度前後の常温で置いておくとよいでしょう。
それ以下の温度では味が悪くなり、それ以上の温度では腐りやすくなってしまいます。
追熟させるなら2~3日後が食べごろです。
追熟させないなら冷蔵庫に入れましょう。
熟したアボカドは追熟ホルモンを発して近くのアボカドを熟させようとするので、
いくつかまとめて保存する時は1つ1つラップでくるむと追熟を防ぐことができます。
冷蔵庫で保存する場合、保存期間はだいたい4日~5日ほどになります。
冷凍保存はできる?
あまりおすすめできませんが、アボカドは冷凍保存もできます。
皮をむいて種を取り、一口大に切ってそのまま食べられる状態で
レモン汁をかけてラップでぴっちり空気に触れないように包みます。
解凍は自然解凍にしましょう。
冷凍保存すると味や食感が落ちるので、ソースにしたりするのがおすすめです。
まとめ:アボカドが黒くなる理由は…
- アボカドの黒い筋や点は酸化した栄養素
- 腐っているわけではないので食べられる
- 黒い筋や点を防ぐには熟した時から時間を置かなず、早めに食べること
- 追熟させるなら常温で、追熟させないなら冷蔵庫で保存
- 味や食感が落ちるが冷凍保存もできる