梅雨になると気になるのがダニ…。
ダニアレルギーに悩んでいる人は4人に1人といわれており、
日本では2900万人以上がダニに悩まされているそうです。
この原因の一つが、近年の住宅事情。
マンションなどが多くなり、人間だけでなくダニにも生きやすい環境になってしまいました。
ある論文ではここ30年で家中のダニの数は3倍にも増えたと言われています。
梅雨の時期はダニが爆発的に増える
ある研究では25℃+湿度60%以上でダニが急速に増えることがわかっています。
しかも増加量がすごく、約1ヶ月半で150倍まで増えるそうです…。
この条件が揃うのが梅雨の時期。
だから梅雨の時期はダニに悩まされる人が多いんですね…。
本題!ダニの死滅温度は一体何度?
記事のタイトルでも書いてしまっていますが、
ダニの死滅する温度の条件は
- 50℃以上の熱で死滅し始める
- 50℃なら20〜30分の加熱で死滅
- 60℃ならダニは一瞬で死滅
このようになります。
注意したいのが、寝具などは分厚いため内部まで上記の温度で熱しないとダニは死滅しません。
なので後ほど解説しますが、ドライヤーなどで布団の表面を熱しても全くの無意味なので注意してください。
ダニは低温環境ではなかなか死滅しない
ダニの生命力は非常に高く、低温に晒してもなかなか死滅しません。
どれぐらいかというと、10度を下回る低温でも平然といきており、
−10℃以下でようやく死滅します。
自宅の冷凍庫などは-18℃以下と定められているので、
この環境ならダニを死滅させることができます。
ダニの卵は70度以上で加熱しないと死滅しない
せっかく成体を死滅させても卵が残っていれば、すぐに羽化してまたダニ対策が必要になります。
ダニの卵は成体より殻に囲まれている分強く、70℃以上の熱で熱しないと死滅しません。
間違ったダニの駆除方法
残念ながら今まで正しいと思われていたダニの駆除方法は実は全く無意味なものが多いです。
私も調べるまでは知らなかったのですが、よくやってしまいがちな間違ったダニ駆除方法を解説していきます。
天日干し
「晴れ日には布団を天日干ししてダニ駆除だ!!」
はい。全くの無意味です…。
実は天日干しした際に布団の表面は50℃まで熱されることもあるのですが、
内部温度は35℃程度にしかなりません。
そうするとダニは死滅しないどころか、布団の奥へ奥へとダニが逃げていくのでより駆除が難しくなります。
ただし、布団にこもった湿気を除去するのには有効なので、増殖を抑えるという目的では多少効果があります。
布団を叩く
「干したあとはバシバシ布団叩きよ〜!!バシっバシっバシっ」
これも全くダニは死滅しません。
目に見えないほど小さなダニだから、衝撃で飛んでいくだろう。っとも思っちゃいますが、
ダニには爪がついていて、繊維にしっかりしがみ付いています。
また叩くことでダニの死骸や糞などが舞ってしまい、布団の表面に付着してしまうので、余計にダニアレルギーを悪化させることに…。
ダニを死滅させる前の掃除機がけ
「布団を叩く」でもお話しましたが、生きているダニは爪を持っていて繊維にしがみ付いています。
掃除機で1分間吸ってもダニは取れないようで、平然と布団の奥に逃げていってしまいます…。
洗濯してダニを流す
ここまでしぶといと本当に恨みたくなりますが、洗濯の水でも生きたダニは流れません…。
これも実験されたことがあり、1回の洗濯で取れたのは20%ほどのダニ。
寝具には万単位でダニが生息しているため、気持ち程度にしか減りません。
「じゃぁどうすればダニを死滅させられるの〜!」
って思っちゃいますよね。
すでに死んでいるダニも、生きているダニも綺麗に駆除したい。
そんな人のためにもっとも効果があるダニ駆除方法をご紹介します。
これで完璧!ダニを駆除する●ステップ
私が目指しているダニ駆除方法は
- 生きているダニは極力死滅させて
- ダニの死骸や糞を綺麗に取り除く
この2つです。
(まぁこれを読んでいるあなたも同じ思いだと思いますが…w)
これらを実現するためには順番が重要です。
具体的には
step.1 今生きているダニを死滅させる
step.2 全滅させたダニを綺麗に取り除く
step.3 再発生させないように対策
というステップで進めていきます。
それでは具体的にな手順をご紹介しましょう。
ステップ1:寝具を熱して生きているダニを死滅or全滅させる!
生きているとしぶとく居座るダニたち。それでも死滅させてしまえば吸ったり流したりするだけで綺麗に取り除けます。
なのでまず1ステップ目ではダニを死滅させることだけに全神経を集中させます。
布団乾燥機がある場合は1時間以上熱する
布団乾燥機がある場合、1時間以上寝具を熱することで内部まで50℃以上に上げることが可能です。
ただし、和室で行う場合は布団のダニが畳に逃げてしまうので、布団シートの上に乗せるのがオススメ。
掛け布団
敷布団
布団乾燥機の布団シート
畳
このように重ねることで、畳にダニが逃げられなくなり、
また敷布団にも熱がこもりやすくなるので、ダニを死滅させることができます。
外に干す場合は、黒いビニール袋に入れる
布団乾燥機がない場合は、黒いビニール袋を用意すれば天日干しでもダニを死滅させることは可能です。
方法は黒いビニールに布団を入れて、外に干すだけ。
ただ、内部温度が上がるまでには時間がかかるので2〜3時間以上は干しておきたいところです。
灼熱な車内も活用できる!
真夏の車の中は55℃以上にもなります。
さらにフロントガラスの温度は70℃まで上昇するそうです。
それを活用して、フロント部分に布団を干すことでダニの死滅条件が揃います。
ただ変に気温が低い日などに行ってしまうと、車のシートなどにもダニが移動してしまうので、注意が必要です。
梅雨の時期はコインランドリーがオススメ!
ちょっと費用はかかってしまいますが、梅雨の時期は気温も上がりにくいので、
布団乾燥機がない場合はコインランドリーの活用がオススメです。
ただし手順が重要で
洗い→乾燥=NG
で
乾燥→洗い→乾燥
という手順で利用します。
コインランドリーの乾燥機はガス式のものが主流で、温度は55℃以上の場合がほとんどです。
なので、事前に乾燥機に寝具を入れて、1時間ほど熱することでダニを死滅させます。
その後、洗いでダニの死骸や糞、卵を洗い流して、最後に乾燥させれば完璧です。
天候に左右されない分、便利ですが費用がかかるので、どうしても今すぐ!という状況以外はなかなか手が伸びにくいかもしれないです…
ステップ2:すごく丁寧に掃除機がけ
ステップ1で死滅させたダニを綺麗に取り除きます。
(コインランドリーを使った人はこのステップは不要です)
普通の掃除機でも大丈夫ですが、もし布団用クリーナーや布団ノズルなどがあれば使用するようにしましょう。
また掃除機をかけるスピードはものすごくゆっくりと。
1m2あたり20秒以上は掃除機をかけた方がいいので、
- シングルサイズ:40秒
- セミダブル:45秒
- ダブル::50秒
ほど掃除機で吸ってください。
また片面ずつ掃除機をかけて、両面満遍なく吸うようにしましょう。
ステップ3:念には念を!洗濯機で洗い流す!
ステップ2でだいたいダニの死骸・糞・卵は吸い取れているはずですが、念には念を入れて洗濯機で洗い流しましょう。
ここまでやっていればほぼほぼダニは駆除できてますし、残っていたとしても体に害がない程度まで減っているはずです。
再発させないためには…
せっかく綺麗にした布団も、なにも対策しなければ1ヶ月ちょいで150倍まで増えてしまいます…。
なので日頃から
- 湿度が多い時は除湿する
- 風通しはよくして湿気がたまらないようにする
- 余裕を持って1ヶ月に1回は死滅処理をする
ことを意識した方がいいです。
またダニアレルギーが酷い人などはダニを通さないカバーや、ダニ駆除剤などもあるので、併用するといいでしょう。
まとめ:ダニを死滅させる方法は…
- ダニは50℃以上の温度で20分〜30分加熱しないと死滅しない
- 60℃の加熱温度ではダニは一瞬で死滅する
- 間違ったダニ駆除方が多いので、手順に注意
- 日頃からダニを増やさない努力が必要…!