「お弁当に入れていたさつまいもが緑色に!」
こんな経験ありませんか?
この緑色の正体、気になりますよね?
ぱっと見、「カビかな?」と思いますが、
でも朝に調理したさつまいもが昼にカビるなんていうのは、ちょっとおかしいですよね?
食べ物が傷みやすい夏場でも数時間でカビるなんてことはありません。
ではいったいこれは何なのか、その正体を調べてみました!
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緑色の正体はさつまいもの栄養成分の変色!
この緑色の正体は、ズバリ、さつまいもに含まれるポリフェノールの変色です。
そのポリフェノールの名前は「クロロゲン酸」。
これがアルカリ性のものに反応し、変色します。
ぱっと見てカビっぽい緑色ですが、毒性はないので、
もし変色してしまっても問題なく食べられます。
しかし変色部分の味は落ちてしまうので、気になるならその部分だけ取り除いて食べるとよいでしょう。
変色したクロロゲン酸は苦味やえぐみのもととなります。
重曹や天ぷら粉などはアルカリ性のものなので、
さつまいもの天ぷらなどではこの現象がよく見られます。
断面が黒っぽくなっている場合は大丈夫?
緑色ではなく、黒っぽい場合ですが、
こちらもポリフェノールの変色によるものや、
保管場所が寒すぎることによる低温障害でできるものですので、食べても問題ありません。
やはり味は落ちるので、気になるなら取り除きましょう。
スーパーで売っているさつまいもの両端が黒っぽくなっているのも
クキやツタをカットした断面からにじみ出たポリフェノールが変色して起きたものです。
それ以外の変色はカビです!
全体的に色が悪かったり、触った時にぶよぶよとしているものは腐っている証拠です。
白くてふわふわした白カビや、そのまわりにつく青や緑の青カビなどを
「クロロゲン酸の変色だから大丈夫!」などと勘違いして間違って食べてしまっては大変です。
全体的に色がどんより汚い紫色になっていたり、皮がぶよぶよしていたりしたら
絶対に食べないようにしましょう。
おいしいさつまいもは皮にミツがにじみ出てきてベタついてくるのですが、
このベタベタがカビのエサとなることもあります。
買ったさつまいもはできるだけ早く食べましょうね。
さつまいもに変色を起こさないためにはこうする!
切ったらすぐ水につける!
断面のクロロゲン酸が反応することによって変色が起きるので、
水につけることで断面のクロロゲン酸を水の中に放出させます。
りんごを切った時に水につけると断面の変色防止になりますが、
原理はそれと同じです。
クロロゲン酸はアクのもとになるものですので、
水につけることでアク抜きにもなります。
しばらくつけていると出てくる水のにごりは
水中に放出されたクロロゲン酸やアクですので、
つけた水が白くにごってきたら水を変えましょう。
レモンの絞り汁を入れると変色防止やアク抜きに加えて
調理した時にきれいなオレンジ色になってくれます。
原因となるポリフェノールが集まっている皮を厚めにむいておく!
クロロゲン酸をはじめとしたポリフェノール類は皮の近くにより多く集まっています。
つまり、皮の近くは変色しやすいポイントであるといえます。
なので、ポリフェノールが集まっている皮を厚めにむいて
変色しやすい部分を取り除くことで、変色の原因をなくすことが有効となります。
クロロゲン酸はアクのもとでもあるので、
クロロゲン酸が少なければアクが少なくなります。
アクが少なければ、調理中のアク取りの手間が減るので一石二鳥ですね!
まとめ:さつまいもが緑色になる理由は…
- さつまいもについた緑色のものはポリフェノールの変色
- クロロゲン酸というポリフェノールにアルカリ性が反応したことで起きる現象
- 毒性はないので食べてしまってもOK。ただし苦味やえぐみを感じる
- 切ったらすぐに水につければ変色防止&アク抜き!
- つける水にレモン汁をプラスすると調理後の発色がよくなり◎
- 皮を厚めにむいてクロロゲン酸を少なくすることで変色防止!