ネットが発達した今ではあまり使われることがないラジオ。
スマホ世代の人達には「1回も使ったことない」「使い方を知らない」ということも。
災害時に情報を得るためのツールとして家に置いてある家庭もあるのではないでしょうか?
ところで、ラジオのAMとFMの違いってなにかわかりますか?
疎いと「AMは午前?」とかトンチンカンなことを答えてしまったり……。
いざという時にきちんと使うためにも、AMとFMの違いを理解しましょう!
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AM、FMって?
AMは「Amplitude Moduration」といい、日本語に訳すと「振幅変調」という意味です。
振幅変調とは、音波を電波の強弱の変化として伝えていく方式のことです。
FMは「Frequency Moduration」といい、日本語に訳すと「周波数変調」のことです。
周波数変調とは、音波を周波数の変化として伝えていく方式のことを指します。
音波と言われると上下の波線のカーブを思い浮かべると思いますが、
その上下の幅の大きさの変化で音を出すのがAMで、
カーブがいくつあるか、粗い細かいといった密度の変化で音を出すのがFMというイメージですね。
AMとFMは何が違うの?
AM電波は電波を阻む障害物となる建物や山などを回りこんで電波を届けることができるため、
受信できる範囲が広いという特徴があります。
その代わり、雑音やノイズが混ざりやすいという欠点があり、場合によってはノイズが酷くてまったく聞き取れない場合もあります。
ニュースを聞くくらいならいいですけど、音楽を聞くのには向いていないということですね。
高速道路を車で移動中、ずっと同じ番組を聞きたかったら範囲の広いAM放送がいいでしょう。
AM電波は混線しやすいという特徴を逆手に取り、航空無線ではAM電波を使っているみたいです。
FM電波はその逆で、受信できる範囲は狭めですが、音の質がいいです。
そのため音楽番組などではFM電波を使います。
また、受信できる範囲が狭いことを逆手に取って、
地域限定のローカルな番組なんかはFM電波で放送されます。
FMには文字多重放送という仕組みがあり、「見えるラジオ」としてFMラジオに情報が表示されたり、VICSを装備したカーナビで渋滞情報をリアルタイムで把握することができます。
範囲のAM、質のFMと覚えるといいかもしれません。
FM放送でも、範囲は県ひとつぶんくらいはあるので、そう極端に狭いということはありませんよ。
AMとFMの見分け方は?
ライター:ネコパン
心理学科卒。大学では「箱庭療法」「HTPテスト」など、臨床心理学系を中心にやっていました。 シミュレーションゲームが大好きですが、「これって箱庭療法ってやつでは…?」と心の奥底の無意識に気付いてしまったり。 色々あって現在は専業主婦をしながら海外生活をしています。
チャンネル欄で「KHz(キロヘルツ)」と書かれているのかAM放送で
「MHz(メガヘルツ)」と書かれているのがFM放送です。
高速道路のラジオの案内の看板で
たとえば「1200KHz ハイウェイラジオ ここから」と書いてあったら
1200KHzの受信周波数帯域のAM放送が聞けるということですね。
KHz、MHz以外にも、受信周波数帯域の数字そのもので見分ける方法もあります。
AM放送は522kHz~1629kHz、FM放送は76.0MHz~90.0MHzに受信周波数帯域が設定されています。
なので、選局ダイヤルに3桁以上の数字が書いてあればAM放送、
2桁の数字が書いてあればFM放送ということになります。
まとめ:AMとFMの違いは…
- AMは「振幅変調」の略で、電波の振幅で音を出す
- FMは「周波数変調」の略で、電波の密度で音を出す
- AMは受信範囲に優れ、FMは質に優れている
- AM放送はKHz、もしくは3桁の受信周波数帯域
- FM放送はMHz、もしくは2桁の受信周波数帯域
広い地域の情報を知りたいならAM放送、音楽を聞くならFM放送がよさそうですね。
せっかくAMとFMの違いがわかったのですし、
スマホやパソコンをしまって、たまにはラジオに耳を傾けてみるのはどうでしょうか?