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ラグビーとアメフトは似てる?ラグビーとアメフトの違いを徹底解説!

日本で開催されるラグビーワールドカップが近づいてきたこともあり、ラグビー選手のポスターを始め、テレビなどでもラグビーが取り上げられることが増えてきました。せっかく国内で開催されるのだからと「少しラグビーを見てみようかな?」と思っている方もいることと思います。

しかし残念なことに、ラグビーは日本ではあまり人気のあるスポーツではありません。ルールはもとより「大きな人がボール持って走るやつでしょ?」くらいの認識の方も多いです。「なんか肩がすごい盛り上がってるやつね」と言う方もいるくらいです。きっとそれはアメリカンフットボール(アメフト)のことですよ!

ラグビーとアメフトは、両者とも楕円形のボールを使用するせいなのか、比較的屈強な男性がぶつかり合うイメージがあるせいなのか、混同されることが多いです。しかしこの2つは全く別のスポーツです。今回はラグビーとアメフトの違いをご紹介します。これだけわかっていれば、テレビでやっているのがラグビーなのかアメフトなのかすぐに分かるようになりますよ。

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ラグビーとアメフトの違いその1:プロテクターの有無

まず見た目から判断できる両者の違いは、プロテクターの有無です。選手がぼっこりと膨れ上がったような肩と、頑丈そうなヘルメットをしていたら、それはアメフトです。アメフトではショルダーパット(肩が盛り上がって見える原因はこれです)やヘルメットといった防具を装着することが義務付けられています。

一方、ラグビーでは一見してわかるような硬い防具は使用しません。ヘルメットも使用できませんが、ヘッドギアというものを被っている選手はいます。これはヘルメットと違い柔らかい素材でできていて、耳と頭の保護を目的としています。ちなみに、高校生まではヘッドギアの着用は義務となっています。

なぜアメフトはプロテクター着用が義務なのか

両者ともぶつかり合うスポーツではありますが、アメフトではなぜプロテクターが必須なのでしょうか。ラグビーではボールを持っていない選手にタックルをすると反則になりますが、アメフトではルール内ならばボールを持っている選手に接触することを許されています。
簡単に言うと、アメフトのほうがよりぶつかり合いをする場面が多く、また激しいというわけです。
ちなみにアメフトは、1905年のアメリカで18人の死者と159人の重傷者を出したことあり、その際には議会でもアメフトを廃止・禁止にするべきではないかと議論されたほどの激しいスポーツです。その後、防具もどんどん進化し、現代のような形になったという歴史があります。

ラグビーとアメフトの危険度

どちらも激しい体の衝突(フィジカルコンタクト)が魅力のスポーツですが、ラグビーとアメフトではどちらがより危険なのでしょうか。

上のグラフは、スポーツ安全協会の種目別事故発生状況(2018年〜2019年)ですが、データでみてもアメフトの激しさは一目瞭然です。ですが、危険だからこそ装備がかなりしっかりしており、ショルダーパットやヘルメットの他にも様々な防具があります。全部をつけると約4キロにもなるそうです。その装備を着けた選手同士がぶつかるのですから、その衝撃たるや想像を絶するものですね……。

ラグビーとアメフトの違いその2:パスと得点時のボールの扱い

試合展開の中で見られる、わかりやすい違いもあります。

パスが前に投げられる?投げられない?

ラグビーとアメフトの試合を見ている時に感じる一番大きな違いは、なんと言ってもパスです。ラグビーではボールを前に投げることはできません。即座に「スローフォワード」という反則になります。そのためラグビーは自分より後ろの選手にパスを投げる必要があります。ちなみにキックは前に蹴ることができます。

アメフトはどうかというと、パスを前に投げることが可能です。ただし、前にパスを投げることができるのは1プレーにつき1度だけという決まりがあります。ラグビーのように後ろにボールを投げることは、1プレーで何度行っても大丈夫です。

ボールを地面につける?つけない?

ラグビーで得点をするためには、ゴールポストの立っている位置に引かれたゴールラインの奥に、ボールを持ち込み、地面にボールをつける(グラウンディング)必要があります。これがいわゆる「トライ」です。

アメフトの場合は、ボールを持った選手がゴールラインを越えれば得点になります。グラウンディングは必要ありません。ゴールラインを越えて得点を得ることをアメフトでは「タッチダウン」と言います。

トライとタッチダウンは最終的な所作が違うものの、ゴールラインの向こう側までボールを運ぶことで得点につながる点では同じです。しかしち、得られる点は異なります。

  • ラグビー:トライで5点→トライ後コンバージョンキック(ゴールにボールを蹴り込む)成功で2点
  • アメフト:タッチダウンで6点→その後ゴールキックなら1点/もう一度タッチダウン成功なら2点(どちらかを選択)

ラグビーとアメフトの違いその3:ボールの大きさ・ゴールの形

楕円球を使う両競技ですが、実はボールにも細かい違いがあります。
(上の写真はアメフトのボールです。白い紐みたいな部分が「レース」です)

意外と違う2つのボール

ラグビーとアメフトは、共に特徴的な楕円形のボールを使いますが、少々違いもあります。時々「同じボールを使っているのに違う球技なの?」と言う方もいますが、2つのボールは長さや重さ、形が異なっています。
ラグビーボールは400〜440グラムであるのに対し、アメフトのボールは397〜425グラムとなっていて、形状も先端が尖っています。これはアメフトでは前にパスを投げる必要があるからです。
また、ラグビーボールの色は基本的に白いことが多いですが、アメフトは茶色です。そしてレースと呼ばれる縫い目に関する規定も異なり、ラグビーボールにはレースがなくても良いとされていますが、アメフトには必須です。

ゴールポストの形が違う

ラグビーの正式名称は「ラグビーフットボール」、アメフトは「アメリカンフットボール」です。フットボールというのは、ボールをゴールに蹴り込むことがあるスポーツであることを意味しています。つまり、どちらの競技にもゴールポストがあるのですが、この形が異なります。

ラグビーではアルファベットのHのような形をしていて、Hポールとも呼ばれ、ゴールライン上に設置されています。アメフトでは一本足で二股に割れたY型が一般的で、ゴールラインから10ヤード(約9メートル)後方のエンドライン上に置かれています。

まとめ:ラグビーとアメフトは似ているけど結構違う

かなり大まかなラグビーとアメフトの違いをご紹介しました。最後にここまでの内容を表にまとめましたので、確認してみて下さい。

ラグビーとアメフトの異なる点は、上げていけばキリがありません。同じ楕円球を使っているからといえども、異なるスポーツなのだから当然といえば当然です。丸いボールを使うスポーツが全部同じルールではないことと一緒です。しかしどちらもフットボールであることは確かです。興味がある方は、ラグビーやアメフトの歴史を調べてみると面白いですよ!

ルールや違いがわかれば、スポーツ観戦は断然楽しくなります。ワールドカップというビッグイベントもありますし、もしテレビで見かけたらぜひぜひチェックしてみて下さい!

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